フールズ・メイト/ピーター・ハミル(3/31)

3枚目はしっとり憂鬱系w

さて「ロックアルバム31」の3枚目ですが、ピーター・ハミルの1stソロアルバム「フールズ・メイト」です。ここでソロアルバムと書いたのは、彼は1967年に結成されたプログレバンド「ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレーター =VDGG」の中心人物だからです。当時バンドの中心人物がソロアルバムをリリースすることは、あまりなかったと思うのですが、VDGGが1969年に活動を停止したため、レコード会社との契約があったために、ピーターにソロアルバムの作成依頼があったようです。

アルバムに参加しているメンバーは、そのVDGGメンバー(だったら活動停止すんなよ…と思うのですがw)、それにキング・クリムゾンのロバート・フリップ。1969年ですから、クリムゾンが1stアルバムをリリースした頃で、フリップもやる気満々だったんでしょうね。

1969年の頃ってのは、クリムゾンやイエス、ELP、ジェネシスなどが結成、デビューしており、ハードロックの黎明期でありプログレッシヴロックの黎明期だったんでしょう。

このアルバム「フールズメイト」ではVDGGのような大げさな組曲的なものは少なく、どちらかと言うとスケッチ的なイメージが強い。いかもにソロアルバム。Wiki では「内省的且つ哲学的な歌詞」と説明してあるが、まさにそんな感じ、彼は詩人でもある。

そして音楽の方も、それを反映した陰鬱なイメージだが、その中にも小さな希望が見え隠れして素敵な作品ばかりだ。

名曲VISIONを収録

中でも、A面の5曲目に収録されている「Vision」は素晴らしい名曲。僕がロックバラードを10曲挙げよと言われれば、必ずランクインする。いやいやベスト5にもランクインするような大好きな曲。

歌詞から演奏まで全てが好き。曲の方はシンプルなコード進行なので、僕も下手くそだけど時々は弾いてます。もっとピアノ上手になりたい(笑)。

そして歌詞は美しいラブソング。…だがその愛について語る相手は、恋人なのか妻なのか娘なのか母親なのか分からない。けれどそこに儚さと愛することの強さを感じます。

I have a vision of you, locked inside my head;
It creeps upon my mind and warms me in my bed
A vision shimering, shifting
Moving in false firelight;
A vision of a vision
Protecting me from fear at night
As the seasons roll on, and my love stays strong

I don’t know where you end, and where it is that I begin
I simply open my mind and the memories flood on in
I remember waking up with your arms around me;
I remember losing myself
And finding that you’d found me
As the seasons rolled on, and my love stayed strong

Be my child, be my lover, swallow me up in your fire-glow
Take my tongue, take my torment, take my hand and don’t let go
Let me live in your life
For you make it all seem to matter
Let me die in your arms
So the vision may never shatter
The seasons roll on; my love stays strong

https://genius.com/Peter-hammill-vision-lyrics

まだ現役でいるのが嬉しいですね

このピーター・ハミルですが、鬼籍に入るミュージシャンが多い中、まだ存命であり現役であることが嬉しいです。このフールズメイト以降は、何度もVDGGを再結成したり、再々結成したり(笑)と…なかなか忙しい。もちろんソロアルバムも、これ以降もリリースされています。僕も全てではありませんが、かなりアルバムを所有していました。

後期の作品は、どんどん打ち込みに傾倒していき、ほとんどの楽器を自分だけで演奏されているようです。やはり自分で曲作りをしたり、世界観を持っているアーティストはそうなるんですね(笑)。僕自身もアマチュアながら、手法は同じなのでよくわかりますw

彼のようなタイプのロックミュージシャンでは、ジェネシスを率いていた、ピーター・ゲイブリエルが近いと思います。

それにしても31枚選ぶのは苦しいぜ(笑)

そして、この「ロックアルバム31」シリーズですが、ようやくリストアップが整いつつあります。そして残念なお知らせとしてはジェネシスもピーター・ゲイブリエルも大好きなんですが、今回の31枚にはランクインしませんでした。

なので残念記念に(笑)、彼のアルバムを1枚貼っておきます。後期の作品も素晴らしいですが、個人的には1977年の1stソロが大好き。特にラストの「洪水」では感動して何度も何度も繰り返して聴いたものです。


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