活性酸素を取り除くには

前回のおさらい

前回のつづき)僕たちの体内に60兆個もある細胞。その一つ一つの中には遺伝子情報があり、栄養素を酸素で燃やしてエネルギーを作るミトコンドリアがあります。エネルギーがなければ生命を維持することはできませんが、ミトコンドリアがエネルギーを作ると同時に、「活性酸素」というDNAに含まれるガン抑制遺伝子や、血液中の善玉コレステロールを攻撃するため、ガンや動脈硬化にかかってしまいます。

ちなみに僕たちの死因の3大疾患は「ガン」「心疾患」「脳血管疾患」となり、これらはすべて大量に発生した活性酸素が要因になっています。

その「活性酸素」と闘うには「抗酸化物質」を体内に作って抵抗していかなくてはなりませんが、現代の食事では抗酸化物質を摂取するのが極めて難しい状況になってきています。…というわけで、今回は抗酸化物質について書いてみます。

7種類の抗酸化物質があります

さて、ミトコンドリアを助けるための抗酸化物質にはどのようなものがあるのかを紹介します。それらは以下の7つに分類することができます。

  • ミネラル
  • ビタミン
  • αリボ酸
  • アセチレル-L-カルニチン
  • コエンザイムQ10
  • フィトケミカル
  • オメガ脂肪酸

ミネラル

ミネラルのことは、このブログでも取り上げてきましたので詳しくは「ミネラルのはなし」をお読みください。とりわけ抗酸化物質としては「鉄」「セレニウム」「マグネシウム」の摂取が重要。

とはいえ、鉄分摂取のためのほうれんそうや、さやえんどうからは昔のように大量には吸収できないのです。この数年、野菜の中に含まれるミネラルの数が、極端に落ちていて、例えば40年前と比較すると、人参のに含まれる鉄分は約1/3、ほうれん草は1/2まで含有量が減っています。すなわち昔のように野菜を摂取してもミネラルは体内に供給されていないのです。

その要因は土壌からどんどんミネラル成分が世界的に消えていることが要因です。そうした問題解決のために最も効率的に効果を得ることができる手法を「ミネラルのはなし」で書いていますので、お読みください。

ちなみに、これらを効率よく摂取するには食物よりもドテラのミネラルウォーターがおすすめです。

ビタミン

ビタミンは抗酸化作用と代謝、エネルギー生成を促します。特にビタミンC(オレンジなどの多く配合)とビタミンE(キウイから多く摂取できる)は多めに摂取すると抗酸化作用によいそうです。他にもビタミンB2(豚肉)、ビタミンB1,B6(しいたけに多く配合)も摂取すべき食物です。

αリボ酸(ALA)

αリボ酸はビタミンの一種でミトコンドリア内で炭水化物の代謝を促進させるので、αリボ酸が少なくなると肥満の原因になります。抗酸化作用としてはビタミンC,Eの数百倍あり、さらに血液脳関門通り抜けるので脳の抗酸化にも力を発揮します。そういう意味でも抗酸化としてはなくてはならない物質になります。

αリボ酸は腸内細菌で生産されるのですが、体内の生産量は40歳を境に減少し、食物にも微量しか含まれていないので、効率のよい摂取が求められます。

アセチレル-L-カルニチン

アセチレル-L-カルニチンは体内の成分で、細胞内でL-カルニチンに変換されミトコンドリアに運ばれます。他の栄養素は分子が大きくミトコンドアの膜を通過できないので、L-カルニチンと結合することで、ミトコンドリアに運ばれ栄養素を分解できる(燃焼できる)のです。

カルニチンは赤身の肉、魚肉、鶏肉、牛乳などの動物性食品に豊富に含まれていて、通常、肉の色が赤ければ赤いほど、カルニチン含有量が高くなります。

コエンザイムQ10

コエンザイムQ10は、サプリメント(健康食品)としてもドラッグストアに並んでいるので、名前を知っている人も多いでしょう。これはミトコンドリアがエネルギーを生みだすための酵素を助ける補酵素(コエンザイム)としての物質。これも大きな抗酸化物質として、ビタミンEやビタミンCと並び最も大切なものの一つになります。

ですがαリボ酸と同様に体内の生産量は40歳を境に減少し、食物にも微量しか含まれていません。こちらも効率のよい摂取が求められますね。

フィトケミカル

野菜や果物、ハーブ、スパイスなどの植物を「フィト」と呼びます。そしてケミカルとは化合物質のこと。つまり植物が天然で作り出す化合物質の総称です。

このフィトケミカル(植物化学成分)はカロリーはゼロ。微量でも威力を発揮するので微量非栄養素とも呼ばれて、多くの抗酸化成分を含んでいます。そのフィトケミカルは以下の5種類が代表的なもので、この数年注目されているので名前は聞いたことがあるかと思います。

ポリフェノール

植物の色素、苦味や渋味、アクの成分に含まれています。ブドウやブルーベリーなどが代表的な植物で、強力な抗酸化作用を持ち、活性酸素を除去します。よく言われている「血液サラサラ」や眼精疲労にも効果があります

フラボノイド

フラボノイドもポリフェノールの一種で、同じく抗酸化作用を持ち、活性酸素を除去します。植物からはレモンなどに多く含まれています。

カロテノイド

カロテノイドは食品に含まれている赤、黄、緑などの天然の色素成分のことです。もちろん、これも抗酸化作用を持ち、活性酸素の除去に役立ちます。その中で代表的な成分がβカロテンで、かぼちゃや人参に多く含まれます。

このカロテノイドはアルコールに溶けるカロテン類と、アルコールに溶けるキサントフィル類の二つに分類できます。きっと名前はご存知の方も多いでしょう。

  • カロテン類
    βカロテン(にんじん、かぼちゃ)
    リコピン(トマト)
  • キサントフィル類
    カプサイシン(赤色唐辛子)
    ルティン(ほうれん草)
    アスタキサイチン(えび)

フコンダイン

ワカメや昆布などの表面を覆っているヌルヌルした成分のことです。これはフコースという糖と硫酸が結合した多糖種で強力な抗がん作用を持っています。ガン細胞に栄養を送り込む新生血管の生成を抑えたり、ガン細胞を自殺に追い込むアポトーシスの効果もあります。

テルペノイド

テルペノイドは天然物化合物の総称で、テルペン類とも呼ばれ、それぞれに特有な香りがあります。例えばシナモン、クローブ、ショウガ。

花の発色の黄色に関係する成分では、シトラール、メントール、オイゲノールがあります。

シトラールはオレンジやレモングラス、レモンに含まれており「シトラルの香り」なんてキャッチフレーズがついているのは、この柑橘系のことを指しているのでしょう。メントールは、もうおなじみですね。ペパーミントやスペアミントに含まれていますオイゲノールは、強い抗菌効果がありクローブに含まれています。歯痛や解毒作用もあり、歯科医の治療で口内の痛み止めには、クローブが持ちられています。

オメガ脂肪酸

オメガ脂肪酸も、最近よく耳にするキーワードですね。種類としてはオメガ3とオメガ6に分類され、これは体内では製造できないので食物から摂取しなくてはならない必須脂肪酸です。

オメガ3

オメガ3にはDHA(ドゴサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が属します。DHAは最近メジャーなトレンドになっているので知らない方は少ないかも。これらはイワシやサバ、秋刀魚、マグロなどの青魚に多く含まれ、血液を固まりにくくしたり、脳に多く含まれるので神経伝達に重要な関わりを持ちます。

さらに植物系では、エゴマ油に含まれているαリノレン酸は、体内でEPAになり、DHAに変換されます。

オメガ6

オメガ6には、ごま油やひまわり油に含まれるリノール酸があり、細胞膜の材料となり、細胞膜の酸化を防ぐ効果もあります。

全部食物から摂取するのは不可能

すごく長いブログ記事になってしまいましたね。ここまで読まれた方、お疲れさまでした(笑)。僕もこうやって断片で知っていたものを全部書き出してみて、改めて、なるほどと思いました。

さて、これらの栄養素は現代の僕たちの食生活では、摂取しにくい状況になっています…というか全部食物から取り入れるのは、正直不可能です。

では、どうすればよいか。そのために僕たち家族は、ドテラ社のオイルやミネラル、サプリメントを使っているのです。そのあたりは次回に書きますね。

つづく


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