ドラゴン怒りの鉄拳

思い入れのある映画

1972年のブルース・リーの主演第二作の映画。日本公開は1974年。1974年と言えば、僕は高校生。思えば僕の高校時代は、入学前の春休みに「燃えよドラゴン」を観たことで始まったように思う。

もちろん、そういう高校生は僕だけじゃなくて大勢いたと思う。毎月のように発売されるブルース・リーの特集雑誌を買い、毎日それを見ていた。僕の通っていた高校は、私立の男子校だったので、休み時間になると廊下で何人かのブルース・リーが、怪鳥音を発してハイキックの練習をしていた(笑) ドラゴン怒りの鉄拳は、燃えよドラゴンから数えて3作目のブルース・リーの映画。

もちろん、この映画は封切館で観たし、二番館に落ちてきてからも2回以上観ている。当時、この映画をマンガ化したコミックスを持っていたし、当時マンガを描くことを趣味にしていた僕は、同じように映画をマンガに書き起こしたりしていた。なので、この映画はオープニングから、登場破りのシーンまで、細部に渡って鮮明に記憶している。

改めて40年ぶりに、この映画を観て、オープニングの画像の汚さやセンスから「映画」としては最低の品質だなあ…ということに気が付くが、それもオープニングから道場破りのシーンまでは、一気に気持ちよく見れる。改めて、ブルース・リーの大袈裟な演技(眉間の皺とか、血管切れそうな首筋とか…笑)や、つま先で小刻みに走るシーンは、みんな真似したよなあ…とか懐かしく思いつつ、道場破りのシーンでのブルース・リーの動きの美しさや技が決まるときのポーズに惚れ惚れするのである。

でも、そこからが一気にダレてしまう。物語を説明しようとすれば、するほど役者の立ち位置は、吉本新喜劇か学芸会みたいだし、セリフは無駄なものが多いし、カメラワークも、編集もお粗末なものなのである。 思わず「もっと真面目にやれ」と言いたくなってくる。

しかし、そんなことはどうでもいいのだ。これは香港映画なのだから。ここに映画としてのクオリティを、求めてはいけないのである。

日本人のお座敷ストリップにはワロタw

日本人のお座敷ストリップのシーンが意味不明だとか、日本人の着ている袴が、後ろ前逆だとか、ノラ・ミャオのカツラが変だとか。そんなことはどうでもよいのである。これはブルース・リーの映画なのだ。ブルース・リーが動き、跳び、殴り、ヌンチャクを振り回せばそれでいいのである。そのシーンを見るためには、退屈なドラマも受け入れなければならない。それがブルース・リーの映画なのである。

ブルース・リーは、主演第二作にして、自分のスタイルを確立したと言ってよいだろう。数々の決めポーズは、燃えよドラゴンまで、そのまんま受け継がれている。敵を撃ち抜いた後に、腕を振るわせる演技や、とどめを刺すときの悲しそうな雄叫びも。もちろん、この映画で初披露したヌンチャクの美しさも。

ただ残念なのは、登場するすべての敵が弱いことだ。おそらく、映画作りの上に於いて、その部分で彼は監督と対立したのかもしれない。もっと強い敵と、美しく戦うブルース・リーを見たかった気もする。

まあ、いろいろ書いたが40年ぶりのブルース・リーは、相変わらずかっこよかった。それで、十分なのだ。


  • 監督:ロー・ウェイ
  • 製作:レイモンド・チョウ
  • 出演者:ブルース・リー/ノラ・ミャオ
  • 日本公開日:1974年7月20日
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