スーパー!

妻に捨てられたダメ男

2010年の、ダメダメなヒーローを描いたブラックコメディ。ダイナーのコックであるフランクは、妻に逃げられてしまう(このエロい妻が、エアロスミスのスティーブン・タイラーの娘のリブ・タイラー→アルマゲドンの娘)。妻を奪った、ドラッグの元締めに復讐するため、正義のヒーローになって夜な夜な、悪党どもを配管用レンチでぶっとばしていく。

まあ、設定と配役だけで、この映画の半分は成功しているのだろうね。キモくてうだつのあがらない旦那。ヤク中で浮気性でエロい嫁さん。チャラいドラッグの元締め(ボス)は、この間みた「狼の死刑宣告」で復讐鬼の父親を演じていたケヴィン・ベーコン。ヒーローの相棒に、キレたコミックショップの店員、エレン・ペイジ。

主役のレイン・ウィルソンは、この間観た「メタルヘッド」で妻を亡くして意気消沈している父親だったが、今回は、さらにしょぼくてキモくて、情けない役。このおっさんは、こういうパチモンのヒーロー役を演じると最高だ。ちなみに相棒のエレン・ペイジも、先日見た「ローラーガールズ・ダイアリー」に出演していて、今回も元気一杯の女子の役所。

もっとキレキレの映画にして欲しかった

そのあたりをコミカルな演出にしてあるが正直笑えない。正義のヒーロー、クリムゾンボルトのコスチュームも、お約束通り手作りのボロボロ。それはよしとして、いろんなエピソードが、予想通りの展開で序盤から中盤までダレてしまう。というかスピード感がない。

エレン・ペイジのキレた演技は面白いのだが、暴力シーンがやたらとグロい。それならそれで、リアルなバイオレンスシーンを徹底してくれればいいのに。最後の殴り込みのシーンで、アメコミ風の擬音が画面にインサートされて(テレビドラマのバットマンみたいに)シラける。

なんか、演出というか構成が中途半端でイラっとすることが多かった。あと、最後まで嫁さん(リブ・タイラー)が好き勝手に生きていて、それもイラっとするし。

一昨日の夜に観た映画なんだけど、ラストシーンを思い出せないのである。もう一度見ようと思ったけど、アマゾンプライムビデオでは無料で見れなくなっていた。DVDパッケージはデザインがかっこいいけど、買ってまでみるとは思わない。たぶん、2回観ることはないな。


  • 監督/脚本:ジェームズ・ガン
  • 出演者:レイン・ウィルソン/エレン・ペイジ/リヴ・タイラー/ケヴィン・ベーコン
  • 日本公開日:2011年7月30日
  • ウィキペディアで見る
↑Amazonだと3500円で購入できるようです

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