蒲田行進曲

はじめに

まえにも書きましたけど、僕なりの映画レビューをこのブログで掲載していきます。ここからのレビューは「人に読んでもらう」ことを考えないで(笑)、殴り書きをしているものが多いですが、ご了承ください。

…というわけで、映画レビューを掲載していきます

1982年の深作欣二監督の日本映画「蒲田行進曲」。主演は松坂慶子、風間杜夫、平田満。 たぶんこれで観たのは三回目くらいになるんじゃなんだろうか。めちゃくちゃいい映画だと思う。 なんか、映画全体から、すごいエネルギーが伝わってくるような感じ。 ずっとノリノリで映画が撮影され作られたんんじゃないだろうか。(ウィキペデアで蒲田行進曲を読む

初盤から風間杜夫のキレキレの演技がすごい。 もう、ひたすらずっと喋っているのである。躁病なんじゃないか…って思うほどに(笑)。 ほんの数分で、銀ちゃんのキャラがこっちに伝わる。 銀幕のスターであることのプライドと、人間のクズ(笑)をうまく表現していると思う。

そして中盤以降は、松坂慶子と平田満がひたすら切ない世界を演じる。 もう、泣けてくるくらいにヤス(平田満)が切ないが、それをテンポよく見せられるので どんどん映画に引き込まれる。特にヤスの「コレがアレなんで…」と照れくさそうに かつ嬉しそうにスタントの役を引き受けボロボロになっていくのは、悲しいくらいに切ない。

そうそう、そのエピソードでは、志保美悦子、真田広之、千葉真一の 特別出演が華を添えている。特に千葉真一のアクションシーン。 白いスーツで、車のからの射撃をよけながら逃げるシーンは、 キーハンターのオープニングそのもので、めちゃくちゃかっこいい。 ちなみに、あとでwikiで調べたんだけど、監督の深作欣二は キーハンターの監督もやっていたのね。なんか納得しちゃうな。

そして、ヤスだけでなく小夏(松坂慶子)がどんどん変化していくのも切ない。 彼女の女らしいセリフが、いちいち心に刺さってくるのである。 小夏も最初のケバい化粧から、スッピンに近いナチュラルメイクまで、すべて魅力的だ。

やっぱ深作欣二

特に後半、階段落ちの前日にヤスが酒に酔って仲間を引き連れて 小夏が「おでん」を作っているマンションに戻ってからのふたりのシーンはすごい。 ヤスが部屋をめちゃくちゃに破壊するシーンは、ワンカットで撮っているし 最後の小夏の叫びも、クサい芝居ながら感動したりするのである。

実は僕は、この映画は役者とか作品の持っているブランド的な部分での先入観が多くて、ぶっちゃけ「深作欣二」が監督しているというのを、最後まで気がつかなかった。でも、この「おでん」のシーンは深作ならではの映像だと改めて思いました。

銀ちゃん、かっこいい

そして最後の階段落ち。ここでの銀ちゃんとヤスの絡みも感動もの。 最後の「銀ちゃん、かっこいい」というヤスのセリフは 日本映画の名台詞だと思うな、個人的に。

残念なのは音楽。中村雅俊の歌が使われているのだけど 何度も何度もしつこく出てくるのがうざい。 もうちょっと音楽に気を使えば、もっとよかったのに…とか思ってしまう。

ラストシーンは、いい具合に忘れていたので ニコニコしながら見終わることができた。いい映画だった。

テーマソングについて

実は僕は、この映画のテーマソングは映画公開前から知っていました。あがた森魚氏が作った、大正浪漫をテーマにしたアルバム「噫無情(レ・ミゼラブル)」に収録されているのです。この曲はとても好きで、この数年後に映画が作られるなんて思ってもみませんでした(笑)

  • 監督:深作欣二脚本:つかこうへい
  • 製作:角川春樹
  • 出演者:松坂慶子・風間杜夫・平田満
  • 音楽:甲斐正人
  • 主題歌:蒲田行進曲
  • エンディング:中村雅俊「恋人も濡れる街角」
  • 製作会社 松竹/角川春樹事務所
  • 配給 松竹
  • 公開 1982年10月9日
  • 上映時間 109分

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