わんわん忠臣蔵

1963年の日本のアニメ映画

アマゾンプライムビデオでは、昔の東映のアニメをプライム会員は無料で視聴することができる。それをFacebookで友人のアニメーター「A.e.Suck」さんがレビューしていたので、たまらず僕も昔を思い出して観てみました。


この頃の東映動画は素晴らしい作品ばかり。1963年ということは、僕はまだ5歳なので映画館で観た記憶はないけど、当時やたらテレビでオンエアされていた記憶はある。ゴールデンタイムもそうだけど土曜とか日曜の昼下がり(15時くらいかな?)に、突然東映動画とか東宝の怪獣映画を観ることができたのです。

もちろん、この作品もテレビで観ました。あ、あと小学校時代は一年に何度か体育館で映画鑑賞というのがあったり、地域の公民館の「こども会」でも映画上映をやっていたな。わんわん忠臣蔵はスクリーンで観た記憶はないけど、同じ東映動画の「安寿と厨子王」は観て涙した記憶があります。

母を殺された復讐ドラマ

物語は、ある山の中(ジャングル?)に住んでいる犬の親子。その森を支配している虎(なぜ虎?w)のキラーに、母親が殺されてしまった幼犬ロックが、都会に出て仲間を集めて、雪の降る日にキラーを殺しに行くという設定。

虎のキラーは「吉良上野介」なんでしょうね。雪の降る日に「討ち入り」ならぬ虎退治に向かう犬たちは47匹。47匹というは明言されていませんが映画のキャッチコピーは「笑いが走る夢が飛ぶ! 大虎退治に飛び出した47匹のわんわん作戦!」だそうです(わら)

この当時は世界的に動物を主人公にしているのかな

この当時のアニメーションというのは「子供が観るもの、子供に観せるもの」というのが前提だと思うのですね。その大御所はやはりディズニー。ミッキーやドダルド、バンビ、ダンボ…。みんな動物が主人公ですやん。

たぶん東映の人たちも「ディズニーに追いつけ、追い越せ」みたいなのがあったんじゃないかな。犬を扱った映画では、わんわん物語や101匹わんちゃん大行進なんてのもありますしね(クルエラ・デ・ビルのこと 参照)。

あー、あとハンナ・バーベラのアニメーションも「トムとジェリー」や「クマゴロー」、テックス・アヴェリーの「バッグス・バニー」「ドルーピー」もみんな動物。動物をちゃんと描けることがアニメーションだったのでしょうね。

そして東映動画も、世界水準とも言える動物を描いていると思います。このあたりテレビアニメでも「狼少年ケン」や「少年忍者風のフジ丸」などで素晴らしい世界観を見せてくれたのではないでしょうか。

よく観ていると舞台は日本ではないようです

ふるさとの森を出て都会に向かうロック。なんかライオンキングみたいですね(笑)

物語は、母をキラーに殺されたロックが、修行として街に出る。その間に森に人間が介入して、すべての動物を動物園に収容し、そこに犬たちが討ち入りにいくという設定なんですが、ロックが街に出て、野良犬グループと出会い、さらに仲間を増やし、そして恋人らしき可愛いスピッツのカルーたちが魅力的に描かれています。

そして、そこで描かれている街並は日本じゃない感じ。街中の看板がみんなアルファベットなんですよね。

店の玄関に「ここより安い店はない」って書いてますね(笑)
左の看板には「よそ見するな」って書かれています。

ラストのバトルも見応えあり

クライマックスは、キラーの収容されている動物園への討ち入り。隣接されている遊園地のローラーコースターでの戦いは迫力あります。

いやー、とても面白かった。まだまだアマゾンでは昔の東映アニメをプライム会員なら観ることができるので楽しみです。

僕が映画館で観たのは「空飛ぶゆうれい船」と「アンデルセン物語」「長靴をはいた猫」なんですが、どれも細かい部分まで覚えている素晴らしい映画。次回は「安寿と厨子王」を観て泣いてみたいと思います(笑)


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