イーストサイド・寿司

2015年のアメリカ映画

アメリカ映画だが、おそらくハリウッド系ではないと思われる低予算映画。Amazonの解説に「CAAMフェスト、ハートランド映画祭、ナパバレー映画祭公式出品作品」とあったが(それが僕には何なのか知らないが)、まあメジャー資本ではないことは確か。

もちろん、そんなことは知らずに見始めたけど、最初から「予算のない映画だんなあ…」とは思わなくて、かなり面白い映画でした。

以下はネタバレです

アメリカ(おそらくカリフォルニア州)のある街に、5〜8歳の娘を持つシングルマザー(主人公)と父親の家族の物語。彼らはメキシコ人、主人公も父親も雇用されている店だけの収入では食っていけず、独自にフルーツを販売する屋台での収入で生計を立てている。しかし、その屋台も街のギャング(要するにチンピラ)に売り上げをカツアゲされたりして、なかなか未来に希望は持てない。

そんなとき主人公のシングルマザーが、「スシ・レストラン」の求人を見て応募する。もともと料理には興味があった主人公は、どんどん「寿司」の魅力にとりつかれ、花板の日本人にも信用されるが、伝統にこだわる日本人オーナーには気にらない。

そんなとき、彼女はインターネットの番組「寿司職人全米チャンピオン」に応募する。同時に寿司屋のオーナーと衝突してしまいプー太郎になってしまったタミングで番組の一次審査(ビデオカメラでの映像での応募)が通り決勝に進出する。…という感じで、ここまでネタバレ書いたにも関わらず、結果は書きません(笑)

ねじり鉢巻がベストキッドを思わせる

後半は、スシコンテストで優勝して、一攫千金というか逆転満塁ホームラン的な感じで戦いに挑むのは、ありきたりなんですが、まあまあ、それはそれとしてよかったです。

主人公のお父さんが、死んだお母さんの形見で残していたスカーフを、決勝の日にねじり鉢巻にするのは、なんかベストキッドのような決闘的な感じがよかったです。

全体によくできた映画。じわじわと主人公が「スシ」を愛して、のめり込んで行く様子や、「ばかやろー、生の魚なんか食えるか、べらぼうめ」と言ってるメキシコ人の父親とか、彼女の努力と才能を見抜いて、応援する花板の日本人とか、カリフォルニアロールしか出さないのに「日本の伝統」にこだわる、ステロタイプのオーナーとか。

その彼らがじわじわと変わっていく様が、見ていて楽しい。

決して大げさな感動や、びっくりする展開はないですが、日本で言うところの「深夜食堂」とか「孤独のグルメ」的な、ほっこりした感動があり、いい感じの映画でした。

特に花板の日本人のおっさんとは、この先幸せになって欲しいものだ…と思ったりしました(笑)


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