男はつらいよ お帰り寅さん観てきた

男はつらいよ第50作記念作品

巷で話題の「男はつらいよ:お帰り寅さん」を観に、六本木ヒルズTOHOシネマズに行ってきました。ご存知のように寅さんを演じる渥美清さんは、1996年にお亡くなりになっていますから、どのような映画になるのか興味がありました。

今回のシリーズは渥美清没後23年。男はつらいよシリーズとしては50作品め、さらに第1作の男はつらいよから50年経過した作品です。

この映画、今年の秋頃からずっと気になっていて、観ようか…どうしようか…でも寅さんだしなあ…なんて思っていたんですが、今年の年末にNHKで「少年車寅次郎」というドラマを夫婦でずっと観ていて、さらにこの映画のことが気になっていて、年末に夫婦でいま一番観たい映画は?を話すとふたりとも、この映画だったのです。

とにかく泣ける映画です

映画開始から3分は最悪な映像が流れるのですけど、そのあと、つまり開始から5分くらいで、すでに涙腺が緩んできます。

もちろん、寅さん役の渥美清氏はお亡くなりになっているので、新しい寅さんの演技は登場しません。ちなみに一部で噂になっていたCG寅さんもありません(笑)。そうなると必然的に選択肢としては昔のフィルムの編集なのですが、これがまた上手すぎて涙が出てきます。

それはきっと寅さんを取り巻く妹さくら(倍賞千恵子)、旦那のヒロシ(前田吟)、さくらの息子の満男(吉岡秀隆)が存命であること。さらに過去作品に登場した満男の彼女・泉ちゃん(後藤久美子)、泉ちゃんのお母さん(夏木マリ)そして寅さんシリーズ最多出場マドンナのリリー(浅丘ルリ子)、ついでに佐藤蛾次郎も存命であり、彼らを描写することで、車寅次郎がまるでフロッタージュのように浮かび上がってくるのです。

そして、そこに登場する寅さんは、いつも明るく、能天気で、わがままで、女好きで、引っ込み思案の僕らが知っている寅さんなのです。まるで僕たちの記憶の中を覗かれているような気になります。

目の前で楽しそうにしている寅さんと「とらや」の人々は生き生きと昭和の良き時代を過ごし、それは自分の脳内にある昭和の良き時代にリンクするのですが、ふと気がつくと、もうそこに寅さんは居ないという現実の哀しさ。そこで僕たちの涙腺は緩みっぱなしになるのです。

満男の青春時代も泣ける

今回の主役は満男(吉岡秀隆)と泉ちゃん(後藤久美子)の物語。寅さんシリーズで、寅さんが高齢になるに連れて、恋愛の主役を満男と泉ちゃんにフォーカスしたシリーズの映像が流れます。

この若いふたり(当時)の青春の映像にも泣かされます。海辺で戯れるシーンや、新幹線の見送りに来た満男が、発車間際に乗り込むシーンは、実は僕が今書いている「遠い未来の昔の記憶」と同じようなシチュエーションがあり、心がほっこりする反面、青春の切ない恋愛が蘇ってきて、胸が締め付けられます。

さらに大人になってから出会う満男と泉ちゃんも、僕が書いた小説とリンクしていて、ほっこりしました。大人になったゴクミも綺麗。さすが国民的美少女。

とにかく、オープニングのクソみたいな3分間さえ我慢すれば、最高の映画でした。本当に観てよかった。

帰りにパンフレットかポスターを買おうか迷ったのですけど、結局何も買わずに帰ったのですが、ポスターを買っておけばよかったかな…と思っています。


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