手作りで内装をやってみた

内装の基本は白色にしました

前回の続き)大工さんの工事も終わって、そろそろ内装に取り掛かります。この頃になると、調理場の設備や天井から吊るす大型モニタなども搬入されてきます。

4月25日。調理場の機材が納品されてきました。
同日、さらに大型モニタなども運ばれてきます
4月27日。大型の食器洗浄器やシンク、作業台など全て揃いました
工事の最後は、換気扇のダクトに不都合があって修繕してもらいました。

今回はコストを押さえる意味もあってペンキ屋さんには工事を依頼せずに(但し天井だけは白く塗ってもらいました)、僕たちの手作りで内装を行いました。要するに、メインの作業はペンキ塗りです(笑)

床を塗るスズキくん。これ以外の壁も全部自分たちで白ペンキで塗りました。

店の内装を考える時に、僕が考えた基本的なコンセプトは、ロサンゼルスのメルローズアベニューや、サンフランシスコのヘイトアッシュベリーにある、ロックやパンク系のブティックのような内装。ロックテイストに溢れた店にしたかったのです。ポスターやポストカードやレコードをディスプレイにする予定だったので、それらが目立つように、基本は全て白。床はグレーというモノトーンで構成しました。

床は一旦グレーに塗ったあとに、白と黒のペンキを使って「ジャクソンポロック」のようなアクションペインティングを施します。

店名はシリコンカフェ

もちろん、すでに店の名前は最初から決めていました。それは「シリコンカフェ」という店名で、これは僕がコンピュータを使って仕事を開始した際に名乗っていたデザインオフィスの名称。その後に仕事のメインがインターネットになった際にも、ドメインを取得してサイトも運営していました。

その当時の「シリコンカフェ」というネーミングの由来は、シリコンというのはデジタルビジネスのことを指し、カフェというのは小さなコミュニティという意味。決してシリコンは偽乳の意味ではありません(笑)。西海岸のシリコンバレーがデジタルのビジネスをスタートさせた聖地なら「カフェ」はもっと小さなコミュニティ…的なことを考えて付けたのです。今回、飲食店をスタートさせるに際して店名に「シリコンカフェ」と命名したことになんの迷いもありませんでした。

ちなみに、店のロゴも1994年に作った「シリコンカフェデザインオフィス」の時のままのものを採用してます。

コンピュータの基盤をディスプレイする

そのシリコンカフェらしさを出すために、白い壁に仕掛けをしました。それはこれまで使ってきたコンピュータの基盤を直接ペタペタと貼り付けるというアイデアを考えつきました。

自分のコンピュータも過去のものは大部分処理してしまったので、友人にお願いして使っていないコンピュータをもらってきました(ひろみさん、ありがとう)。いただいたコンピュータを全部バラバラにぶっ壊して、基盤やメモリやハードディスクを取り出して、白ペンキで塗ります。

これが、なかなかかっこいい(自分で言うなw)。特に夜になって照明の光が当たると、基盤の影がなかなかイケているのです。

DJブースも手作りです

店内の音楽や映像をコントロールするDJブースも手作りで頑張りました。本当はアンティークな感じの家具があったのですが、けっこう高額だったので、大工さんにベニヤ板を「コ」の字で作ってもらい、そこにイギリスやアメリカのパンクバンドのフライヤーを貼り付け、さらにペンキで汚して、さらに貼り付け…を繰り返すというブース。

これも僕の完全手作り品でオンリーワン。二度と同じものは作れません(笑)

なんとか形になってきた

そんなこんなで、なんとか内装(床と壁)も終わり、あとは微調整。最後のラストスパートでは、妻の息子にも手伝ってもらい力仕事(息子はこのあと店でウェイターで働くことになっていた)。

ざっくりと終わったのが55月11日。プレオープンが2013年5月13日だったので、本当に時間がなくて滑り込み…みたいな感じでした。もちろん細かな部分では全部完成してませんが、8割以上作り上げた実感はあります。

これまで、絵を書いたり、グラフィックデザインをしたり、バンドをやったり、彫刻を作ったり、本を執筆したり…と色々なクリエイティブなことをやってきましたが、今回初めて「空間」を作ることができ、自分なりの達成感はすごく大きかったです。

つづく


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