当時流行したパニック映画
ポセイドンアドベンチャー、大地震、タワーリングインフェルノ。当時は、スケールの大きなパニック映画が大作と言われて、ずいぶん流行した。そのなかでも、この映画は予算低めで小粒なんだけど、それなりに、印象に残った映画。
1975というタイトルがついているが、公開されたのは1974年の12月。1974年と言えば、当時僕は高校生で年間100本以上の映画を観ていた映画小僧だった頃だ。当然この映画も映画館で観た。※「1年間で100本の映画を観ていた頃」を参照
パニック映画のもうひとつの特徴は、豪華なキャスティング。この時代の大作映画には必ず出演しているチャールトン・ヘストン。そしてカレン・ブラック。
さらにエクソシストの大ヒットで注目されていたリンダ・ブレア。そして大作映画の脇役で欠かせないジョージ・ケネディ…。名前は解らないけど、酔っ払い役のおっさん連中でさえ、魅力的な役者を使っている。
改めて映画を観てみると、撮影のほとんどがスタジオセットで、見どころが少ない映画だったんだな…と思う。それでも映画が一定のクオリティをあげているのは、やはり俳優陣が優れているからなんだろう…と思った。
これはカレン・ブラックの映画
高校生の僕にとって、この映画で印象的だったのは、ヒロインのカレン・ブラック。当時、カレン・ブラックは女優としては「ブス」と言われていて、確かに美人ではない。
だが、なんとも言えない年上の女性のリアルな色気が、髪型とか化粧に現れていて当時は、なんともムズムズしたものだった(笑)。改めて今回見ても、ブスのカレン・ブラックの魅力にやられてしまう。というかカレン・ブラックのための映画だと云ってもよい。
後半、セスナ機と衝突しクルーが死亡および大怪我の重体で、スチュワーデス(当時はこう言ったよね)の彼女が、ジャンボ旅客機を操縦するシーン。防寒用のジャンパーを羽織り、外から吹き込む風に髪の毛がぐしゃぐしゃになって、機体を操縦する彼女は、猛烈にセクシーだ。
特にラストで、チャールストン・ヘストンが空中から機内に入ってくるクライマックス。ヘストンを受け入れる時の顔のアップ。その表情。必死になって舌を出すシーンは、なんともエロティックなのである。
エンドロールではチャールストン・ヘストンが最初に名前が出てくるが、最初に出るべきはカレン・ブラックである。
そうそう、この映画でバーボンのビール割を「ボイラーメーカー」と呼ぶのを知った。(映画の中ではバーボンのミニボトルはジム・ビームだった)
さっそく、映画を観終わってから、ボイラーメーカーを試してみたが、かなりハードなカクテルで、ガツンとやられてしまったぜ(笑)。
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- 監督:ジャック・スマイト
- 出演者:カレン・ブラック/チャールトン・ヘストン/ジョージ・ケネディ
- 日本公開日:1974年12月14日
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