東京物語

小津安二郎監督作品

1953年、小津安二郎の監督作品。僕が生まれる5年前の作品… なんで、こんな映画を観たか…というと、以前に観たジム・ジャームッシュの「ストレンジャー・ザン・パラダイス」の影響である。最初は、つまらん…と思っていた「ストレンジャー….」だったのだが、時間が経つにつれて、なんか気になる映画として、記憶に残っているのだ。

そこでウェブを調べると、「ストレンジャー….」はロードムービーである…と書かれてある。そして、そのロードムービーの元祖は「東京物語」である…という記述があった。

さらに、ジム・ジャームッシュは小津安二郎に影響を受けているともある。そしてさらに、「ストレンジャー….」のワンシーンで競馬の馬券を買うところがあるのだが、そこで、主人公が買い求めた馬の名前が「東京物語」だったことも思い出したのである。

さして大きな起承転結がなく、日本人の日常を静かに描く…というのが僕にとっての、小津安二郎の先入観だ。その先入観は映画評論家がラジオで話しているのを聞いただけなのである(たぶん関西にいた頃の浜村淳だったと思う)…なので、当時高校生の僕にはイマイチ興味がなく、きっと小津作品はこの先もずっと見ないだろうな…と思って、ここまで来た。

観てよかったじゃなくて、素晴らしい

結論から書くと「観てよかった映画」だった。「素晴らしい!」と諸手を上げて絶賛するほどではないが、この映画に流れる、世界観がゆっくり心の中に入り込んでくる…という感じなのだ(実はそれを「素晴らしい!」というのかもしれない…笑)モノクロームの画面は、常に美しいアングルを保っており、役者のセリフ回しも個性的で心地よい。

ストーリーも、晩年の老夫婦の旅を描いており、僕もこんな風に年老いていきたいと切に願ったりした。特にふたりで公園の階段に腰かけて、昼飯を食うシーンは印象的だった。

出演者もみんな素晴らしい。主役の笠智衆は、実はこの頃まだ49歳なのだが、70歳はとっくに超えてそうな演技というか風貌。パーマ屋の女主人杉村春子は、意地汚い感じがすごくいいし、なによりも紀子を演じた原節子である。

なんだ!この美人は。もうすっかりファンになってしまう。

そして、地味にお母さん役の東山千栄子がほっこりしてて素晴らしい。彼女の山口弁でおっとり話すのは、本当に「日本のおっかさん」って感じがして、泣ける。

小津安二郎…いいな。また見てみたい。僕が見たときはHuluだったのだけど、アマゾンではデジタルリマスターが観れるようだ。


  • 監督:小津安二郎
  • 製作:山本武
  • 出演者:笠智衆/東山千栄子/原節子/杉村春子/山村聡
  • 公開日:1953年11月3日
  • Wikiペディアで見る
↑14日間無料で松竹チャンネルが観れます。

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