ゼロから店ができていくのを見るのは感動します
(前回の続き)さて、2013年も4月になり、いよいよ自分の店を作る段階になります。ページをご覧いただければわかるように、店の状態はいわゆる「スケルトン」と呼ばれている状態で、床も壁も天井も何もありません。
そこから、田中ハジメが作ってくれた図面を元にゼロから組み立てて行きます。そして店の運営に際し、まったく飲食店経営ゼロの僕たちなので、知人に助っ人を頼みます。かつて僕がICTの講座をやっていた時の受講者でスズキ君という若者。彼は現役の飲食店勤務で、この店作りに全面的に力を貸してくれました。


お店の方はハジメがデザイナーですので、その紹介でお店作りを行ってくれる工務店の親方と一緒に墨出しからスタートします。墨出しというのは設計図通りに、床に工事のためのアタリ線を引いていく作業で、こうした工事については重要な儀式というか、緊張する場面でした。


お家具や食器調達に忙しい
お店作りは粛々と職人さんたちが作り上げていく一方、僕たちは店内の家具(棚やテーブルや椅子)や食器の買い物に忙しい。毎日家具屋さんを周り、もちろんIKEAとかニトリなどの大型店舗も回って、自分たちの目で気に入ったものを揃えていきました。





店内の音楽と映像をデザインする
僕は僕で、店内に流す音楽と映像の仕組みを考えます。DJブースは作りますが、そこではレコードやCDは一切使いません。それには理由があって、お客さんからのリクエストに瞬時に応えるような店にしたかったのです。
そのために音楽は全てMacintoshを柱にして、3万曲のロックをiTunesに入れることに。モニタは一括で管理して、将来的にセミナーができるような仕様にしました。


いよいよ大工さんが店の中を作っていく
僕たちが設計や料理や家具や食器の調達をしている頃、粛々と工事は進んでいます。まずは水回りの工事。続いて天井に業務用のエアコンの取り付け。



そして、いよいよ大工さんが入って、調理場の壁やカウンター作りが始まります。数週間前まで何もないスケルトン状態だった店内が、ハジメが描いた設計図通りに出来上がっていく様をみているのは、本当に感動します。特にバーカウンターが出来上がりはじめたときは「ああ、本当に店ができるんだなあ」と感激しました。


料理の準備や食品衛生責任者の受講も
一方、スズキ君が中心となって、奥さんと一緒に店で出す料理の試作品も進んでいます。さらにお店では必須となる食品衛生責任者も、僕が四谷まで1日受講して資格をもらってきました。



4月になって、およそ2週間でざっくりとお店の形になってきました。このあとは電気系の工事(音楽や映像のセッティングも含め)と内装です。
ほんの数ヶ月前にハジメに伝えたイメージが、まさにイメージ通りに形になっていくのは感激です。これまでグラフィック作品、映像作品という資格的なイメージをデザインしてきた僕ですが、今回「店舗」という「体験する場所」をデザインするのは生まれて初めての経験。毎日ワクワクが止まりませんでした。
