奥浩哉原作の日本SFマンガの頂点
見出しで「奥浩哉原作の日本SFマンガの頂点」と書きましたが、個人的にはサイボーグ009、11人いる!、AKIRAと同じくらいに高評価のSFであり、社会人になって単行本の発売がこんなにも待ち遠しかった漫画は、GANTZとドラゴンボールでした。
漫画本は、13年間ヤングジャンプに連載されて、37巻が発行されており、ゲームやアニメにもなっている。本作はその実写版。
僕のブログで、同じ原作の「いぬやしき」をレビューして、すごく残念だったことを書いていますが、このGANTZに関しては残念どころの話ではなく、いぬやしきのほうが10倍マシに実写化されていると思いました。
37巻の漫画本のどこを実写化すべきか考えるべき
そもそも37巻という膨大な物語を実写で映画化するのであれば、どこから映画化すべきか、ちゃんと考えて製作すべき映画だと思ったのです。
例えば、近年の庵野監督のシンゴジラや、平成になってゼロスタートしたゴジラ映画も、あの昭和の第1作ゴジラをベースにしている。
そういう意味で、この映画も高校1年生の玄野計と加藤勝が、地下鉄で事故に会うシーンに、そんなにカロリーをかけずに、もっと戦闘として面白い話にフォーカスすべきだったんじゃないかな。
つまり、映画を観にくる対象を「原作の漫画を読んだことがあるひと」というペルソナを設定して、そこから映画作りをすれば面白かったのだと思うのは僕だけだろうか。
例えば、GANTZという仕組みの説明なんて、もっと短時間で行い、さらにそこから、多くの戦闘があり映画としては、オニ星人や、大阪を舞台にしたぬらりひょん編を映像化したら、もっとよかったと思う。
この映画が扱っているネギ星人や、田中星人は原作では、あまり面白くないエピソードだし、そこにカロリーをかけるべきではなかったと思う
とにかく巨乳が少ない(笑)
キャスティングに関しては、二宮和也(玄野計)と松山ケンイチ(加藤勝)についてはまあよしとしよう。加藤の弟(あゆむ)との絡みもまあまあ、許せる。
さらに「にしくん」も原作よりも憎たらしくてよい。
ただ、小島多恵が可愛すぎる。ブスではないが、巨乳ばかり出てくるGANTZの女性陣の中で、巨乳ではなく明らかにフツーであることが、小島多恵なのに、これは遺憾。
さらに遺憾のは、岸本恵である。演じている女優さんの顔は、それなりに岸本なのだが、もっと巨乳であるべきだろ!(ついでにババアと孫もいらん)
原作者が、どれだけ巨乳好きなのかは漫画を読めばわかるし、本人もそれを公言している。それが映画に反映されないとはけしからん。
おこりんぼ星人なのに桜丘聖が出てない
ネギ星人、田中星人と続き、おこりんぼ星人が映画的には最後の戦闘。なのに、GANTZ戦士の中に桜丘聖がいない。
桜丘聖は、個人的に数多くのGANTZに登場した女性陣のなかで、もっとも好きなキャラクター。巨乳で母性が強く、玄野計の欲情に押され玄野の童貞を奪ってしまう。戦ってはGANTZスーツ上からでも、ぶるんぶるん揺れる巨乳(ちょっとタレ乳)で、見応えがすごい。桜丘聖はキックボクシングを習っていたのだ。
ただ、ジャニーズの二宮にセックスシーンを撮るわけいかなかったのか、適切な女優さんがいなかったのか、桜丘聖抜きで、おこりんぼ星人と戦うことになる。
映画では織田無道のようなインチキ坊主も出てくるが、あっさり殺されるのが気持ちいい(笑)
外国人空手家も元自衛隊のスナイパーも出てこないが、まあ、映画的には勝利。ただ岸本と加藤は戦闘で命をなくす。
ひとつのミッションが終わり、100点を取るまで終わらない…というGANTZゲームの基本を説明して映画は終わり。玄野は次の戦闘で、加藤を生き返らせることに掛け、新しい戦闘員に声をかけるところで映画は終わる。
もし、原作(漫画)を知らない人が見れば、そりなりに面白いと感じることでしょう。