妖怪好きなら見なくちゃね
2005年の日本映画。角川グループ60周年記念作品らしい。主人公は、神木隆之介。監督は三池崇史。
タイトルの通り、妖怪がどっさり出てくる映画。プロデュースチームとして、水木しげる、京極夏彦、荒俣宏、宮部みゆきが参加しており、由緒正しき妖怪映画である(笑)。映画の舞台も、水木しげるの故郷、鳥取県。
なんてことはどうでもよくって、僕がこの映画を観たかったのは、妖怪ぬらりひょん役で、忌野清志郎が出演していたからだ。オープニングから、神木隆之介が頑張って演技しているのを見ながら、ひたすら清志郎の登場場面を待った。
清志郎のシーンは、予想通りというか、全然演技なんかしてなくて(笑)、ただ照れ臭そうにセリフを読んでいただけだった。けど、それで満足でござる(笑)
でも、映画そのものは、ちょっと退屈(笑)。
ときどきギャグが入るが笑えない、映画館でお笑いタレントを見るとしらけませんか。なんというか、三池崇史が悪いというわけじゃないけど、日本映画って色々と限界があるなあ…って、毎回感じる。もう諦めてるから気にならないけどね(笑)。
でも、なんだかんだで主役の神木隆之介もうまい。「桐島、部活やめるってよ」もいいけど、この映画が絶頂期。この映画で、日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞している。
それと個人的に僕は「赤飯」が大好きなので、おじいちゃん役の菅原文太が嬉しそうに、お赤飯を食べているシーンがとても羨ましかった(笑)。
とはいえ、登場する妖怪はプロデュースチームのアドバイスもあるのだろう、本当に妖怪オールスターズでまことにゴージャスなのでござる。
ろくろ首や河童や天狗はもちろん、山ン本五郎佐衛門や帝都物語の加藤まで登場する。そしてそれらを演じる俳優もゴージャスなのだが、メイクが激しいので、誰が誰だかわからないので、一生懸命に演じているのだろうけど、見ていて飽きてくる。
鳥刺し妖女アギ最高!
そんな中で唯一よかったのは敵の悪霊軍団、鳥刺し妖女アギを演じた栗山千明。もういかにも悪そうなキャラクターが素晴らしい。フランケンシュタインの花嫁のような髪型に、ブレード・ランナーでダリル・ハンナが演じていたレプリカントのようなメイク。
目の周り真っ黒で、めちゃ悪そうなんだよね(笑)栗山千明って、他にはバトルロワイヤルやキルビルしか知らないけどこういう悪女役をやらせたら、天下一品だと思う。素晴らしい。
なんかディスっているような感想になってしまったけど、後半の盛り上げはよかった。予算のない日本映画は特撮でしょぼくなりがちだけど、ちゃんと迫力ある戦闘と、大人数のエキストラが盛り上げてくれて満足でした。