ミッドウェイ観てきた

日曜の朝8時からの上映

映画「ミッドウェイ」を観てきた。映画館で。

映画好き夫婦としては、これまでも年間5,6回くらいは映画館に足を運んできたが、今年のコロナ禍ですっかり足が遠のいてしまった。というか春頃は映画館も封鎖されていたし…。

…で、そんな映画好き夫婦が「やっぱ映画館で映画が観たいよね」ということで、選んだ作品がローランド・エメリッヒ監督の「ミッドウェイ」。第二次世界大戦のミッドウェイ海戦の映画である。

そこから、この作品を観ようと思って調べてみると…新宿界隈の大手シネマコンプレックスでは1日1回の上映ばかり。いつもならば、自分たちの行動スケジュールに合わせて映画を観るのだが、この時期は映画館の都合に合わさなくてはならないようだ。

もちろん、それはコロナ禍の影響だろう。春先に映画館が封鎖されたことで、多くの作品が上映を中止にされたり、延期になったりしている。そして夏くらいから映画館が解放されるも、客席はソーシャルディスタンスで一つ飛ばしの着席、さらに館内では飲食も禁止。

幸い、僕たちは館内での飲み物は許可されていたが、ポップコーンを食べながらの視聴はできなかった。

そして、この日も「ミッドウェイ」は1日1回の上映。僕たちの行動スケジュールに合うのは『朝の8時からの上映』一回限りでした。

これまで、こんなに朝早くに映画館にきたのは初めて(笑)。シネコンなので他にも色々な作品が上映されていましたが、思った以上にミッドウェイを観るお客さんは少なかった。

『ミッドウェイ』を観たホールは、このシネコンでもかなり大きな部屋だったのですが(たぶん1000人くらいのキャパシティ)、入ってみると、びっくりするくらいにガラガラ。おそらく20人くらいだったんじゃないでしょうか。完全に採算が合わない上映。きっと他の上映も同じだったのでしょうね。

あ、それと映画館全体の次回上映作品や、予告編を観ていて気が付いたのは、圧倒的に邦画の上映予定が控えていたことです。

基本的に「日本映画は映画館で観るのはもったいない」…(笑)と思っている僕たちは、次回上映のポスターや予告編に何も萌えませんでした。だって全ての映画はテレビで観るような内容のものばかりで、うんざりなのです。

ちなみに、映画館の予告編で流れていた洋画は「ダニエル・クレイグの007」だけでした(これも来年の上映に回されそうですが…)

日本人を悪役にしないアメリカの戦争映画

監督はインデペンデンス・デイやデイ・アフター・トゥモロー、トカゲみたいなGODZILLAのローランド・エメリッヒ。米軍の俳優さんは、あまり知っている人が少ないが、日本海軍は山本五十六大将が豊川悦司、南雲忠一中将に國村隼。そして、山口多聞少将に浅野忠信がキャスティングされている。

近年の戦記物のハリウッド映画は、かなり史実に忠実だ。それはハリウッド映画が米国民の娯楽だけでなく、グローバルに外貨を稼ぐために必要な考え方なんだと思う。

物語は太平洋戦争が始まる4年前、日本国で米国の官僚と山本五十六がパーティで出会う場面から始まる。ハーバードに留学経験のある山本は流暢な英語を話、官僚に「これ以上、日本を追い詰めるななとホワイトハウスに伝えろ」と言う。しかし、その後アメリカは日本に対する石油の供給をストップする。いわゆるABC包囲網ですね。

そのシーンから4年後の1941年12月8日の真珠湾攻撃。米国にとって、卑怯な不意打ち、奇襲攻撃として米国民の怒りに火をつける。実際に日本側は、宣戦布告をしてからの攻撃であると言われているが、まあ事実は今となってはどうでもよい。とにかく、これまで戦争に対して中立の立場だった米国が一気に「ジャップを殺せ」になってしまったわけだ。

映画とは直接関係ないが、個人的にこの真珠湾攻撃さえなければ、日本は大東亜戦争に勝っていたと言われている。そもそも大日本帝国は資源を求め、南下した後に西へ向かう。インド洋を主戦場と考えていたのだから。

そこに、陸軍を主戦力と考えていた大本営の命令に逆らって、単独行動に近い形で真珠湾を攻撃したのが山本五十六。わたしは個人的に彼こそが、戦争責任者だと思ってます。この真珠湾によって、大東亜戦争は大平洋戦争と後の自虐史観で呼称が変わってしまうのだ。

その山本五十六を豊川悦司がうまく演じている。山本はハーバードに留学し米国の内情をよく知っている(と思っている)奢りが見え隠れする。

実際に彼が成果を挙げたのは真珠湾攻撃だけで、今回のミッドウェー海戦も、本来なら米国に対して圧倒的な兵力をもっていた大日本海軍の戦力をガタガタにし、さらにその後も、インド洋に出撃する命令を聞かずに、ガダルカナルやラバウルに軍艦を派遣して、徹底的に海軍の戦力をボロボロにしてしまうのだから。

そして本作の主戦場、ミッドウェー海戦。米国のパイロットがトップガンのように描かれているのは仕方がないが(笑)、ほぼほぼ史実に忠実な作り込み。南雲中将の戦術ミスは見ていて、やはりイライラする(笑)。

その「運命の5分間」をやっちまった南雲中将を演じる國村隼は、国民的な嫌われ役をうまく演じている。

それに対して、今でも熱狂的なファンがいる山口多聞は、かっこいい。まあ、これぞ映画って感じですね。泣けます。

そして最後に、戦艦大和以下の主力部隊を率いて援軍に向かっていた山本五十六の卑怯っぷりというか、腹黒い感じを演じきったトヨエツは素晴らしい。

なんだか話がそれでばかりですが、映画としてかなり良いです。またいつかAmazonプライムで無料で観れるようになれば、いろいろちゃんと観ていたいと思いました。


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