温泉旅館の朝食もすごかった
誕生日の翌日。明け方から3回も風呂に入ってから朝食。さすがは★★★★旅館です。朝食もすごく豪華で、美味しくいただきました。そして部屋に戻って、またお風呂(笑)。チェックアウトの11時までお風呂ざんまい。本当によい誕生日です。
僕たちにしては、ちょっと贅沢な旅館でしたが、本当にリフレッシュできた。そんなに頻繁にこんな旅行はできないけど、ふたりが一緒ならいつも楽しいです。
彫刻の森美術館に到着
旅館をチェックアウトして、強羅駅から一駅の「彫刻の森美術館」へ行ってきました。
実は僕、大阪芸大では美術学科の彫塑専攻だったので、いつかはこの美術館に行ってみたいと思っていたので、ついに念願のひとつが達成できたのであります。
箱根の自然の山々に囲まれ、澄んだ空気のなかで彫刻作品を見るのは、本当に贅沢。展示されている立像には、ロダンやブールデルなどの、学生時代に憧れた作品もあり、現代作家ではヘンリームーアの立像が26作品も展示されています。
美術館を歩いていて、僕が「あ、ロダンだ、ブールデルだ、ヘンリー・ムーアだ」…と妻に説明すると「さすがは美大出身だねー」と、ちょっぴり妻に尊敬されました(笑)。
伊本淳「断絶」に感動する
伊本淳の「断絶」という作品。すごくないですか? まるで「シン・ゴジラ」のエンディングのようです。
美術館の中には「ピカソ館」というテーマ館があり、陶芸作品を中心に多くのピカソの作品が展示されていました。
特に陶芸を作り始めたのは、ピカソが65歳になってからだそうで。62歳になった僕の背中を押してもらったような気になりました。91歳で亡くなるまでずっと作品を作り続けたピカソ。
本人は「作りたくて作りたくて…」仕方がなかった人生だったのでしょうね。そして、なんのためらいもなく「作りたいものを作り続ける」という姿勢に、本当に心打たれます。僕も、才能は違えども「作りたいものを作り続ける」人生を歩んでみたいと思いました。
よかったのは、歩き疲れた頃に「足湯」のスペースがあったことです。さすがは温泉地ですね(笑)。夫婦揃って、足湯に浸かっていると、もう午後3時くらい。朝食をがっつり食べたとはいえ、この時間なのでお腹が空きました。
遅い昼ごはんで幸せ気分
美術館の中にレストランもあったのですが、バッフェスタイルだったので「これは絶対に美味しくないよね」という結論に達して(笑)、美術館を出て「彫刻の森美術館駅」までの間にあるお蕎麦屋さんに入りました。
歩き疲れて、まずはビール。そして天麩羅蕎麦。味の方は、そこそこで観光地らしく「死ぬほどまずい」って感じじゃなく、そこそこ満足でした。
お蕎麦を食べて、ビールを飲みながら、この二日を振り返ると本当に幸せな気分。一泊二日の小旅行だけど、旅の終わりの寂しさはありません。
というか、これくらいのサイズの旅行で僕たちは幸せを満喫できました。今年で妻も還暦を迎えた老夫婦ですが、こうして時々幸せを噛みしめる時間があることは、本当にありがたいこと。
若い時のように「あれも、これも…」と欲張らなくなったよね…と妻と色々な話をします。こんなまったり過ごす時間を、この先も保っていければと思いました。いま生きているこの瞬間こそが幸せであり、それに感謝すべきだと。