史上最悪の出国
さて、そんなわけで昨年(2018年)の計画通りにdoTERRAのグローバルコンベンションに出発することになりました。9月9日、15時45分のフライトです。実はこの日、失業者の私はハローワークに失業保険の認定日が重なり、朝の9時に渋谷のハローワークに行ってました。そして9月9日といえば、東京を襲った台風が大きな爪痕を残した日です。この台風が最悪の出国事件を巻き起こします。
僕たち夫婦が海外旅行をするのは3回目で、いつも出国は成田空港から。そして出国前には空港で「お寿司」を食べるのが恒例になっており、それを楽しみしていました。ところがハローワークから帰ってくると、妻が真っ青な顔をして「マサユキ(彼女は僕をこう呼ぶ)、今日の出国は成田じゃないよ!」と言ったです。出国前に最終確認をすると、確かに空港はNRT(成田空港)ではなくHND(羽田空港)となっていました。まさに危機一髪。このまま成田と信じて、家を出たら僕たちは今回の旅行ができないところでした。
ちなみに、この日は成田空港までの電車も道路も全部塞がってしまい、成田出発でdoTERRAのイベントに参加できなかった人が大勢いると聞いています。まさに冷や汗モノ。
羽田までの道のり
しかし羽田までの道のりもそんなに甘くありません。調べてみると色々な鉄道が運休しています。さらに道路事情もぐちゃぐちゃ。僕たち家からの最寄駅は初台(京王線)で、そこまで歩くと15分なので、重たいスーツケースを運ぶが嫌で、タクシーを使うことにしました。とことが待てど暮らせどタクシーはやってこない。フルクルやmkなどのアプリを使っても役に立たないのですよ。そこで大通りまでスーツケースを引きずって歩き、そこでやっとタクシーの乗れました。
タクシーの運転手さん曰く、台風の影響ですべて電話受付をしている車のみになっていて、手を上げて車を拾うことはできなかったようです。そういう意味では、運が良かった。
その後新宿に付いてから、リムジンバスで羽田を予定していたのですが、調べてみるリムジンバスも運休。…であるなら品川まで山手線で京浜急行というルートも怪しいと思い、大江戸線で大門まで行って浜松町からモノレールというルートにしたのです。そころが大江戸線も10分に1本くらいしか動いておらず、さらに浜松町のモノレールは動いてはいるものの、乗車ラッシュでビルの周辺に行列を作り、駅についてからモノレールに乗るまで40分。なんだかんだで、家を出てから、空港まで2時間かかりました。
いつもの羽田ルートよりも2時間多く時間がかかり、さらに空港到着してチケットを発券すると、まさかの出来事が起きるのでした。
なんだと!乗り換え便がキャンセル!?
羽田空港に到着して、チケット発券機で入力。今回は羽田→サンフランシスコ→ソルトレイクシティ 。というルートだったのですが、発券機で出たメッセージがサンフランシスコ→ソルトレイクシティはキャンセルされました。という表示。身体中の血液が逆流する感じで、速攻でユナイテッドのサービスカウンタへ。
対応してくれたお姉さん曰く「サンフランシスコ空港の滑走路が使えなくなって、トランジットに大きな変更があり、米国の西海岸の便はパニックになっているんですよー」とのこと。さらにこの台風で羽田もパニックになっていて、セキュリティチェックまでに1時間並ぶ可能性があるので、早めにチェックインしてください。とのこと。
結局変更された便は、羽田→サンフランシスコ→ヒューストン→ソルトレイクシティ というルート。ヒューストン経由ってすごくないですか、通常だと昼の2時前にはソルトレイクに到着の予定だったのに、深夜12時になるという「とほほ」な結果。
入国で時間がかかり飛行機に乗り遅れる
出発まで2時間あるので、セキュリティ前に寿司を食べようと思っていた計画は、ここで中止して急いで両替してからセキュリティ通過。さらに1時間余裕があったので、ようやく朝飯+昼飯で、待望の寿司(笑)
羽田空港の寿司屋のおっちゃんに「空港に着くまでに4時間もかかりましたよー」と言うと「わしらは、もっとかかったで」と言われまして、考えてみれば台風のど真ん中の時に、空港に向かってらっしゃったんですもんね。
なんとか、飛行機にも乗れサンフランシスコまで到着したのですが、ここでまた事件が! これまで僕はサンフランシスコ空港に5回ほど来ていますが、入国審査に膨大な時間がかかっているのです。入国審査ではアメリカ市民とそれ以外(僕ら)とにレーンが別れるのですが、アメリカ市民側は、ものの15分で終わっているのに、僕たちのレーンは、全然進まないのですね。
見ていると、入国審査しているおっさんが意地悪そうな、高飛車なアメリカ人で、ひとりあたり10分近く話をしているのですよ。しかも、この行列に対して、たった2人だけでやってる。なんじゃそれ、ありえない。途中から、職員も気が付いたらしく、もう一方のレーンを解放し、新しい担当者を追加して、やっとスムースに進むようになりました。実際僕たちの担当官は3分くらいで終了。
そして、ヒューストン行きのユナイテッドのゲートに行くと、もう誰もいないのですよ。受付の黒人のお姉さんに聞くと、「もう飛行機は行ってしまったのでサービスカウンタまで案内してあげる」と言われ、そこで代替便の交渉。
だが、アメリカも今日は空港が全部パニックになっていて、ユナイテッドではお手上げ状態。他のルートも全部満席。「ふざけんな、なんとかしろ」と言いたいところを「なんとかしてよー」と泣きついて、別の航空会社に交渉してもらい、デルタ航空のソルトレイク行き直行便があるので、それに振り替えてくれたのです。なんだか本当にジェットコースターのように変化する状況。心臓に悪いよ、まったく。
ソルトレイクに到着、だが荷物到着は夜中
結局、航空会社は違うけど当初の予定通りに、サンフランシスコからソルトレイクシティまで直行便があったので、それで行くことに。ただし、デルタ航空はターミナルが違うので一度外に出て、再びセキュリテイチェックを通ることに。こちらの空港では、ベルトも外して靴まで脱がされるのね。
さらに時間があったので、サンフランシスコ空港内で食事する。ソルトレイクシティは「お酒が飲めない街」らしいので、ここでたっぷりビールを飲んでおくことに(笑)。妻は眠さの極限まで来ていて、ポテトを少し食べただけで、空港でフラフラになってました。
そこから1時間半くらいのフライトでソルトレイクシティ に到着。もうこの頃になると、二人ともぐったり。どうやってホテルまで行くのか調べるのも面倒なので、さくっとタクシーに乗ることに。ところがそれが大失敗で、空港からホテルまで85ドルもかかり、チップを入れて100ドルが消えたのです。
ホテルにチェックインして、フロントのお兄ちゃんに聞くと「タクシーは高いから使わない方がいいよ。Uberにした方がいいよー」とアドバイスされる。そっか、アメリカはいまタクシーなんて使わないでUberなんだもんね。しまったと思ったけど、もう遅い。
とりあえず、部屋に入って、少しだけ仮眠。この段階で24時間以上寝ていない。完全に徹夜状態でフラフラ。
その後、ホテルの真正面にあったファミレスで晩飯を食った。そうそう、空港までのタクシーで運転手に「ソルトレイクはお酒が飲めないってほんと?」って聞いたら、あっさり「そうだよ」と言われたのです。「この街で酒を飲むのは家のなかだけで、レストランとかでは飲めないよ」などと。
しかし、このファミレスではバーガーと一緒にビールを頼んだら出てきたし、この後に入ったどの店でも、僕はビールを注文できた。お酒が飲めない街ってのは、古い情報なのかなあ…。
さてこんどはUberを使って空港に向かう。結果、30ドル弱で空港まで行くことができ、1/3の金額にびっくり。やっぱトラブルが続くと冷静な判断に欠けるのですね。あとは睡眠不足も。
結局12時を回って荷物が到着。本当だったら初日はこの時間にぐったりしてソルトレイクシティに到着したのだと思うと、飛行機に乗れなかったことが運が良かったのかもしれないと思うことにしました。
もちろん、帰りもUberでホテルに向かいます。2回目のUberもタクシーの1/3のコストで安くあがりました。