情緒不安定となった母親
2005年のアメリカ映画。夫の突然の失踪を期に情緒不安定となった母親、その4人の娘たち、隣人の元野球選手の男の姿を描いている。主演はジョアン・アレンとケビン・コスナー。
なんだかよく解らない理不尽な出来事が起きると、人はまず怒る。そして、その怒りは自分を守るものだから、決して他人の気持ちなんて考えない。感情のまま、怒鳴り散らしたり、攻撃的な態度を取る。これは映画の話ではなく、実際に僕の身の回りで起きた出来事。なので、この映画が言わんとしていたことがよく解った。
ひとりでは生きていけない
怒りの果てに、産まれるものは何もない。ただただ虚しい気持ちだけが、自分に取りついてしまうだけだ。そのことによって傷つくのは本人以外の何者でもない。
僕たちはひとりでは生きていけない。必ず誰かと関わりを持つ。だからこそ、相手の気持ちを考えることが何よりも大切。イソップ寓話の「北風と太陽」ではないが、相手を思いやって、いつも笑顔で楽しくいること。たとえどんな悲しみや苦しさを抱えていても、それことが、自分自身を守って生きていくことなのじゃないかと思った。
実は重たいテーマなのだけど、リズミカルで笑いもたっぷりで、ほのぼのと最後まで観れる映画。
特に面白かったのは、結婚式の当日に「丸顔の花嫁」と言われて、神父の前で頬を凹ませる長女。あとは食事のシーンが多いのも好き。僕は食事のシーンの多い映画は、それだけで好きなってしまうのだ(笑)。
そんなエピソードを交えつつ、最後に明かされる驚愕の事実。
いい映画だった。
- 監督/脚本:マイク・バインダー
- 出演者:ジョアン・アレン/ケビン・コスナー
- 日本公開:2006年6月3日
- ウィキペディアで見る