小説の登場人物と創作

小説の登場人物について

今回は、小説を書くに際し僕自身がとても悩んだことを書いておきます。

以前にも書きましたが、この小説は僕の私小説でもあります。そして小説に登場する人物は、すべてモデルとなる人物が存在しています。

  • 森園 寛司(カンジ):横浜市立日野中学に通う中学三年生。成績は中の下で、体育会系の部活に所属。子供の頃から漫画ばかり描いていて、中学になってから深夜放送とフォークソングに目覚めた。
  • 澤木 恵(ケイ):カンジのガールフレンド。背が高く健康そうに見えるが、幼い頃から病弱で喘息を患っている。にもかかわらずカンジの傍にいたいので三年になって部活をはじめた。
  • ササイ カツオ:カンジのクラスメイトで同じ部活に所属。ポジションがカンジと同じなのでライバル視している。色が黒くて小さい。ユースケ、カメダ、ヤマシタと同じグループで、部活が終わると一緒に帰る仲間。このグループのことをカンジは「いつメン」と呼んでいる。
  • ヤマデラ トシコ:カンジが三年生になって最初に好きになった女子。部活の女子部員。みんなには秘密でササイと付き合っている。
  • キタニ ミチコ:同じく部活の女子部員で、クラスの学級委員。ケイとは小学校の親友。高校生と付き合っている。
  • ナカザワ ヒロミ:体格のよい部活の女子キャプテンで金持ちのお嬢様。ケイと同じクラスで何かと世話焼き。
  • タカノ ユースケ:近所に住んでいる金持ちの息子。ナカザワ同様に世話焼きで、ケイと付き合うことに奔走する。テニス部所属。
  • カメダ ヤスオ:カメと呼ばれているバレー部所属のエースアタッカー。下品なことを大声で叫ぶ癖があり、女子の顰蹙(ひんしゅく)を買っている
  • ヤマシタ マサオ:同じくバレー部所属。お調子者のように見えるが、本当はただの天然。周囲はヤマタと呼んでいる、
  • コバシ トモコ:放送部の副部長。フォークやロックが好きで、大人っぽい小説やオカルト、SFにも興味を持っている。カンジとは二年の同級生だった。
  • クボタ ショーゾー:クラス担任で担当教科は男子の技術科。背が高くバスケットボール部の顧問。翌年、保健室のサトウ先生と結婚する。
  • サトウ ムツコ:保健室勤務の養護教諭。喘息の持病を持っているカンジと澤木ケイとは仲がよい。
  • カンマキ:カンジとコバシトモコの二年の担任で部活の顧問。
  • コバシ アキラ:二年の同級生で、フォークギターを持っており、カンジにギターを教えていた。コバシ・トモコとは親戚で家が隣同士。
  • 白川京子:二年の同級生で、マドンナ的な存在。
  • コマツ:カンジの隣の席に座る学校一の不良。近所の不良仲間、テラオカとワキサカと一緒に屋上でタバコを吸っている。
  • レイコ:カンジが五十歳で出会う女性。一緒にバーを共同経営しており、カンジと生活を共にしている。
  • 姉上:ケイの姉でボインの高校三年生。母親不在の家庭で、家事や食事の世話を切り盛りしている。
  • オカン:カンジの母親。結婚以来ずっと専業主婦で、子供たちを溺愛している。

もちろん名前は全然違いますが、基本的な設定は同じにして書き始め、途中段階でどんどん「ペルソナ」を変更していきました。

小説の中の8割は実際に起きた出来事

さらに小説の中で起きる出来事の8割は実際に起きた出来事なのです。どこがノンフィクションで、どこがフィクションなのかは敢えて書きませんが(どこかで僕に会ったら聞いてください…笑)

最初は人物も出来事も実際にあったことなので、スラスラと書いていくことができました。問題は昔のことをどれだけ思い出せるか…という苦労くらいです。

小説を書き始めたのが昨年の2月くらい。そこから4月くらいに一旦作品として完成させるところまで、漕ぎ着けたのです。そこからは第一弾の推敲として、新潮社の小説賞を目指して6月30日まで、延々と推敲を続けて書き直していました。

そして6月末の小説賞の締め切りを終えて、僕はまだまだ葛藤していました。「こんな小説でよいのか…」と。つまり書いた本人、自分自身が「面白い」と思えなかったのです。

それは産みの苦しみで、推敲を重ねるうちに登場人物のキャラがどんどん変わっていきました。なんだかそれはとても不思議な感覚で、実際には僕自身が書いているにも関わらず、登場する人物のセリフや考え方、性格がどんどん実在の人物から変わって行ったのです。

このことは僕自身とてもエキサイティングでした。逆にいえば、最初の段階で実際の登場人物の存在に縛られてしまっていたのが、大きな足枷だったのかもしれません。

さらに、小説の中で起こる出来事、プロットそのものについても事実に縛られないでいいんだ。と自分で決めた段階から、どんどん書いていくのが面白くなり。6月までの推敲とは違った意味で、小説を書く楽しみを実感したものです。

創作とは何にも縛られないこと

すなわち、創作というのは、つねに自由であるべき。そう思ったのが、今回1年かけて小説を書いて僕が得たものです。自分の想像力をもっと自由に羽ばたかせてあげること。それを育てる快感。そんなことを今回の小説を書くという創作活動から教えてもらいました。

今更ですが、最初の段階で登場人物も出来事も、事実に縛られずに書き始めれば、もっと早い段階で完成していたかもしれません。つまり、事実から離れるということは、そのぶん自分自身の想像力を使うという選択肢しかないからです

2020年・今年の抱負」でも書きましたが、これから先もずっと小説を書き続けていきたいと考えています。ですが、ことし2020年は小説はおやすみします。正確に言うと「小説を書く」という行為は、今年はやりませんが、その準備としてアイデアやプロットはずっと考えていたいと思っています。

それは創作に向かい合うという、自由な心を持つことが、どれだけエキサイティングなことがわかったからです。

結論、僕は小説を書いてよかった。残りの人生でまたひとつ大きな宝物を見つけたような気分。もっといえば「得した」ような感じなのです(笑)。


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