自分の葬式を考えてみる

きっかけは義父の墓じまい

「終活」という言葉がありますよね、人生の最後に向けて準備を整えること。自分が死んだら、財産のある人は相続をどうするか考えたり、どんな葬式を行うのかを考えること。僕もこの数年「終活」に興味を持っていて、それ専門のサイトを作って情報発信しようかと思っていたくらいです(僕にとって、このブログを再開させたのは、ある意味「終活」なんですけどね)。

そもそものきっかけは妻のお父さん。義父の振る舞いでした。彼には子供が三人いますが、いずれも娘(ちなみに妻は長女)、そうなると墓守がいません。そこで先祖代々続いた墓を「墓じまい」という儀式で終わらせたそうです。

さらに自分のお葬式のことも考えていて、コストのかからないミニマムなお葬式を出してもらおうと、互助会に入会してお葬式代を積立ているそうです。その話を妻から聞いて、僕たちもミニマムな葬式を出そうと、義父が入会している互助会に説明を聞きに行きました。

世田谷の玉泉院に行ってきた

というわけで、入会についての説明を聞きに「サンセルモ玉泉院」の世田谷会館に行ってきました。

「玉泉院?」と聞いて思い出したことがあります。僕が20代の頃、大阪の印刷会社から仕事をもらって玉泉院と玉姫殿(こちらは結婚式場)のチラシを作る仕事をしていたことがあるのですよ。

その話を担当の方に言うと、確かに玉泉院も互助会グループなんだそうで、偶然ですねー、なんて笑ってました。

詳しい話を書くと長くなるので、ざっと書いてみると…。

いま、日本の平均葬儀費用は170万円から190万円。その内訳は別々にコストがかかることや、人が死んだ場合に全部葬儀屋さんに任せてしまうことがあるからだそうです。

僕は両親ともに他界してますから、父と母の葬式を仕切りましたが、まさにその通り。病院には葬儀屋さんが詰めて待っているらしく、病院でお亡くなりになった段階で、葬儀屋さんが全部相談に乗るらしいです。言葉は悪いですが、営業としての成約率の高いこと。

そしてほとんどの場合、葬儀屋さんに「どうしますか?」と聞かれると「はじめてなので、お任せします」と口にすることがほとんど。例えば祭壇とか棺桶とか、通夜の食事とか酒とか、それこそ松竹梅あるわけで、全部を葬儀屋さんに決めてもらうのがほとんど。そして結果的に香典返しのコストまで含めると、200万円近くかかるらしいのです。

この互助会では、葬儀をするホールや通夜、告別式を同じ会場で行い、通夜の夜は仮眠できる宿泊部屋も完備なので、全部の予算が39万円。その支払いは月々3000円の130回支払い。仮に120回払った段階で、お亡くなりになっても残り10回分を支払えば、39万円で葬式が出せるのです。

39万円って安くないですか? しかも自分がやってみたい葬式を行うことができ、神式、仏式はもちろん、あらゆる宗派の葬式に対応(海外の特殊なケースの葬式もやったそうです)。

例えば人前葬儀ということで、ロックンロールを流して故人を葬うというのは、ありですか? と聞いたら「もちろんです」と回答されました。どのようにしたいかを予め予定しておいていただければ、できる範囲でやります。

とおっしゃっていたので、僕はアンプラグドライブ的な歌で送って欲しいなあ…って思いました(爆)

一通りのセミナーを聞いたあと、お通夜に出る食事を試食できます。試食といっても当日の同じメニューで、これが抜群に美味しかった。残念ながら僕の葬式の場合は、僕は食べられませんが来ていただいた方には満足できる内容だと思います。

僕も還暦60歳だし、妻も来年還暦。どう考えても残りの人生の方が短い。そして「死」は確実にやってくる。だからこそ、ちゃんと向かい合って、どんな終わりを迎えるのかを考えたいと思いました。縁起でもないなんて言わず。自分の葬式を考えることは抹香臭いことではなく、明るく楽しく、人生の最終計画だと思います。


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